予防歯科ということ。
2016.08.22予防歯科ということ。
こんにちは!
院長の小泉です。
最近TVのCMや雑誌などで「予防歯科」という言葉をよく耳にすることがあると思います。この「予防歯科」という言葉。何となく言葉のイメージはあるのですが、じゃあ一体何をすれば良いのか具体的には分からないことが多いです。予防とは何なのか?僕の考えも含めてお話ししていきます。
1.予防とは何なのか??
予防とは一体どういう意味なのか?言葉の意味を調べてみると・・・
「予防とは、想定される悪化に対して事前に備えておくこと。」
とのこと。歯科で言えば、虫歯や歯周病に対して事前に備えておくこととなるかと思います。
さらに詳しくなると、予防とは3つに分かれており・・・
一次予防:疾病の発生を未然に防ぐ行為。(生活習慣の改善や予防接種など)
二次予防:重症化すると治療が困難または大きなコストのかかる疾患を早期に発見・処置する行為。(健康診断や人間ドッグなど)
三次予防:重症化した疾患から社会復帰するための行為。(リハビリなど)
となっているようです。
すなわち、「予防」とは虫歯や歯周病、その他お口の中の病気を未然に防ぎ、かつ再発しないようにする行為なのです。
2.予防とはどんなことをすればいいのか??
お口に中の問題にはさまざまな物があります。虫歯、歯周病に始まり、口内炎、親知らず、歯並び、咬み合わせ、歯ぎしり、さらには口腔がん・・・。これら全てについて書いていくと途方も無い量になってしまうので、今回は最も多い虫歯と歯周病の予防について書いていこうと思います。
虫歯や歯周病の原因は、お口の中のバイ菌と言われています。詳しくは以前書いたブログをご覧下さい。
小泉デンタルクリニック ブログ 「何で虫歯になっちゃうの!?」
虫歯や歯周病は、お口の中のバイ菌が原因で起こります。なので、これらにならないようにするためには、バイ菌の数を少なくすれば良い訳です。
しかし、これが難しい!
人は毎日必ず食事をします。すると食べ残しがお口の中に残ります。この食べ残しをエサにしてバイ菌は増えていってしまいます。予防するためには、この食べ残しを徹底的に取り除かなければならないのです。
では、どんなことをすればいいのでしょうか??
① 歯医者さんで出来ること
・お口の中を検査する
まずは現在虫歯や歯周病になっていないか検査する必要があります。もし見つかった場合、先に治療をして完治させることが大切です。また合っていない金属の詰め物や差し歯があるかもチェックします。
・唾液の成分を調べる
人によって虫歯になりやすいのか、歯周病になりやすいのか傾向があります。その傾向を判断する方法として、唾液検査があります。唾液の成分を調べることによって、その方のタイプが分かり予防の計画を作ることが出来ます。
・クリーニング
歯石が溜まっていたり着色が多く付いていると、バイ菌が多く溜まってしまいます。クリーニングによって歯石や着色をキレイにすることで、バイ菌が溜まりにくくしていきます。
・PMTC
PMTCとはProffesional Mechanical Tooth Cleaning の略です。訳すと「プロによる機械的な歯のクリーニング」です。日頃なかなか歯ブラシで届かない部分の汚れを、歯科医師や歯科衛生士さんがキレイにクリーニングしていきます。主に歯と歯の間や歯と歯ぐきの隙間などの部分です。
② ご自宅で出来ること
・歯磨き
お口の中で汚れが残るところは比較的決まってきます。歯と歯の間や歯と歯ぐきの隙間。この部分をしっかりブラッシングすることで汚れを取り除くことが出来、虫歯や歯周病から守ることが出来ます。
問題なのは、ブラッシングのやり方です。歯医者さんで正しいブラッシングのやり方を教えてもらい、実践することが重要です。また歯間ブラシやデンタルフロスも使い、普通の歯ブラシでは届かない所のお掃除も大切です。やはりこれも使い方が重要。
毎日歯医者さんでクリーニング出来るわけではありません。
予防の中では、どれだけご自身でブラッシング出来るかが鍵となります!!
・生活習慣の見直し
虫歯や歯周病は、お口の中に食べ残しが長い時間あればあるほどかかりやすくなります。予防するためには、生活習慣の改善も必要です。
例えば・・・
・喫煙。
・いつもアメやガムを食べている。ジュースやスポーツ飲料を良く飲む。
・食事の時間が不規則。
などです。これらを続けてしまうと、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯医者さんで歯科衛生士さんにご相談して頂き改善していくことで、そのリスクを低くすることが出来ます。
3.予防歯科で大切なことは・・・。
今まで書いてきたように、虫歯や歯周病からお口の中を守ることは大切です。クリーニングをしたりブラッシングを頑張って頂くことで予防できると思います。
しかし全ての前提として、まずお口の中に虫歯が無く歯周病になっていない状態にしなければなりません。
健康なお口の状態があって初めて「予防」が成り立つのです。
まずは歯医者さんでチェックや検査をして、必要なところは治療をしましょう!!
また、我々歯科医師にも重要なことはあります。虫歯や歯周病を治療するだけでなく、ブラッシングのし易い環境を整えるのも仕事のひとつなのです。適合の悪い差し歯は歯との境目に食べ残しが溜まりやすく、形の悪い詰め物は隙間を作ってしまいます。
ただ虫歯を治すだけではなく、よりお手入れのし易い環境を整えるように努力していきます。
4.まとめ
「予防歯科」という言葉は、数年前から出ていました。ただその言葉を耳にするたびに何か違和感を感じていました。
お口に中はその方によって異なります。予防という一つの言葉であっても方法は一人ひとり異なります。
予防という一つのマニュアルに沿ったものではなく、あなたのお口にあった予防の方法を提案する歯科医院を見つけてください。
そういう僕は、最近右上の奥歯が冷たい物でしみます・・・。
どこかいい歯医者さん、ご存じないですか・・・?
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