歯周病、襲来
2017.08.14歯周病、襲来
こんにちは!!
お盆休みは福島でゆっくり出来ました、院長の小泉です。
現代では、成人の約8割は歯周病に罹っていると言われています。
歯周病とは、文字通り歯の周り、歯ぐきの病気です。虫歯のように痛みなどの症状が強く出ることなく、気付かないところでジワジワ進行していく怖い病気です。
歯周病の原因は、主に細菌だと言われています。成人のお口の中には、歯周病を引き起こす細菌がたくさん存在しています。
この細菌が多くなると、歯ぐきに炎症を起こし、歯周病を進行させていきます。
では、歯周病はどのように進行していくのか?
今回は歯周病や、ちょっと予防のお話しまでしていきましょう。
1.歯周病は、どのように進行していくのか?
① プラークの形成
人間は、毎日食事をします。食後、食べた物の残りがお口の中に残ります。
その残りは、歯と歯ぐきの間に多く残ります。
食べ物の残りをお口の中にいるバイ菌が食べ、ドンドン増えていきます。
バイ菌が増えていくと、ネバネバした粘液を出し、自らを守るコロニーを作り出します。このコロニーは歯にしっかりと付いてしまい、なかなか取れません。また粘液でカバーされてしまうため、殺菌力のあるお薬なども届かなくなります。
このコロニーが、いわゆる「プラーク」なのです。
② 歯周病のはじまり
歯と歯ぐきの間にプラークが残り続けると、プラーク内でバイ菌はどんどん増えていきます。
そのうち、バイ菌から毒性のある物質(酪酸)が産生されます。この物質に歯ぐきが反応し炎症を起こします。
始めのうちは、歯ぐきの炎症のみに留まっています。(この状態を歯肉炎といいます)しかし、バイ菌の数が増え続け、炎症も拡大していくと、歯周病へ進行していく事になります・・・。
③ 歯周病の進行
歯ぐきの炎症が拡大していくと、歯の周りの組織が破壊されていきます。
具体的には、歯ぐきの中にあり歯を支えている骨(歯槽骨)、骨と歯の間にあるクッションの役割をする膜(歯根膜)、歯の根の表面にあるセメント質などが、ドンドン破壊されていきます。
その結果、歯と歯ぐきの間には深い隙間が出来てきます。この隙間が「歯周ポケット」と呼ばれるものです。
歯周ポケットが深くなると、食べ物の残りは溜まりやすくバイ菌も増えていきます。プラークもたくさん出来てしまい、歯ぐきの炎症は拡大。周りの組織も破壊され続け、歯周ポケットはドンドン深くなる・・・。
このような負の連鎖によって、歯周病は悪化に一途を辿ります。
④ 歯周病の結末
歯周病が進行していくと、歯を支えている歯槽骨は減ってしまい、歯の支えは無くなっていきます。
支えの無くなった歯は、グラグラしてしまい、最終的には自然に抜け落ちてしまいます・・・。
こうして、歯周病は終焉を迎えます。大切な歯が、虫歯ではなく歯ぐきの病気で失うことになってしまうのです・・・。
2.歯周病はどうやって防ぐのか?
歯周病の原因の元を辿っていくと、行き着くのは、お口の中に残る食べ物の残りなのです。
したがって、この食べ残りをしっかり取り除くことで、歯周病は防ぐことが出来ます!!
その方法とは・・・
① 歯ブラシ
皆さんは毎日食事を取ると思います。食事をすれば、食べ物はお口の中に残ります。この残りをブラッシングによって、ご自身で取って頂かなければなりません。
歯と歯ぐきの隙間の食べ残しを取るためには、ブラッシングのやり方が大切です。詳しくは、以前のブログにありますので、是非ご覧になって下さい。
「ブラッシングはバスでキマリ!!」 ← ここをクリック
② デンタルフロス・歯間ブラシ
歯と歯ぐきの間でも特に残りやすい部分が、歯と歯の間です。この部分は普通の歯ブラシでは届きにくく、完全に取り除くことはできません。
その歯と歯の間は、デンタルフロスや歯間ブラシを使ってお掃除していきます。通常の歯ブラシが終わった後、フロスや歯間ブラシを歯と歯の間に通して、食べ残しを取り除いていきます。
少し面倒なのですが、非常に重要です。
③ クリーニング
毎日しっかりブラッシングをしていても、付いてきてしまう歯石。この歯石も歯周病のリスクになります。
歯石の表面はザラザラしており、食べ残しやプラークが付着しやすくなります。また、歯周ポケットが深くなると、ポケットに深部に硬い歯石も付いてしまいます。
このような歯石を、歯医者さんでクリーニングすることによって、リスクを減らし歯周病を予防することが出来ます。
人によって歯石の溜まる期間は異なりますが、2~3ヶ月に1度はクリーニングにお越しいただくと、キレイな状態を維持できると思います。
3.まとめ
歯周病は、虫歯と違って急に痛みが出たりせず、静かにジワジワ進行していきます。
突然歯がグラグラしてしまったり、歯ぐきが腫れてしまうことで、気付くことが多いです。
しかし、定期的に歯医者さんに来て頂き、レントゲン写真や歯ぐきの検査をすることによって、初期の段階で発見でき、進行を食い止めることが出来ます。
歯周病を予防する最大の方法は、歯医者さんでのチェックなんですね。
成人の方には、皆さんに歯周病の可能性があります。
是非一度、歯医者さんで確認してみてください。
福島に帰ると、毎年楽しみがあります。飼っているぼっちゃんに会える事です。
ぼっちゃん 15歳のおじいちゃん。
こっち来た・・・。
あれ?
何か気になる・・・。
近いよ、ぼっちゃん。
カワイイ奴め。
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