コンポジットレジンで、最小限の治療を!!
2017.11.13コンポジットレジンで、最小限の治療を!!
こんにちは!!
先日大学時代の先輩後輩に会い、思い出に浸った、院長の小泉です。
学生の時に所属していた、バスケ部のOB会でした。楽しかったな・・・。
現在、歯科の業界では「MI」と呼ばれる治療の流れが主流となっています。MIとは”Minimum Invasion”、訳すと「最小限の侵襲」。
治療の際、なるべく健全な部分は削らず保存するということです。
そのための器具や材料もたくさん開発され、歯を守るということを第一に考えていくようになっております。ある意味、予防歯科もこの考えの一部分なのではないかと思います。
ただし、虫歯が出来ているところは取り除かなければなりません。虫歯だけを除去し、穴が空いたところはしっかり修復していく。
その時、大活躍してくれるのがCRです。
今回は、そんなCRについて、お話していきいます。
1.CRとは何か??
虫歯の治療を受けたとき、虫歯があったところに白い樹脂のような詰め物をした記憶はありませんか?
この白い詰め物が、CRです。
CRとは、「コンポジット・レジン」の略です。コンポジット・レジンは特殊な素材で、初めは軟らかいのですが、特殊な光を当てることによって固まります。
CRの主な成分は、合成樹脂のレジンと呼ばれるものです。その他に強度を上げるフィラー(ガラスやセラミックの粉末)、光に反応し化学反応を起こすカンファーキノンなどが配合されています。
2.CRは、どうやって歯に詰めるのか?
CRは樹脂なので、そのまま詰めても歯にはくっつきません。そのため、詰める歯の表面にCRを接着させるための処理が必要となります。
まず、歯の表面を乾燥させ、「プライマー」と呼ばれるお薬を塗布します。
プライマーは、CRを歯に接着させるためのものです。削った歯の表面には髪の毛より細い管が無数にあります。その管にプライマーを塗布することで浸透し、CRを付けるベースが出来ます。
その後、CRを歯に詰めていき、光を当てて硬化させます。
最後に詰めたCRを修正し、ピカピカに磨いて完了となります。
3.CRには、どんな種類があるの?
CRには、用途によって2種類のシリーズがあります。
① ペーストタイプ
ペーストタイプのCRは、粘土の様な性質をしています。インスツルメントという器具で歯に詰めていきます。
比較的強度があり、非常に扱いやすく形を作りやすいのが特徴です。
主に奥歯の咬む面や、歯と歯ぐきの間などの部分に使用することが多いです。
② フロータイプ
フロータイプは、ペーストタイプと違い非常に軟らかい性質があります。注射器のように押し出して歯に詰めていきます。
強度は若干劣るのですが、軟らかいため深い虫歯があったところや詰めにくい前歯の裏側などに適しています。
ペーストタイプ、フロータイプ共に様々な色の種類があります。詰める歯の色に合わせて選択し、ギャップが出ないようにしていきます。
4.CRの弱点
以上のように、CRは非常に良い治療法かと思います。しかし、そんなCRにも弱点があります・・・。
① 強度が弱い
CRは、基本的に樹脂で出来ています。したがって、用度に関しては、あまり強くありません。日々使っていく中で、咬む力に負けてしまい削れてしまったり欠けてしまったりする事があります。
② 変色してしまう
CRの性質の一つに、色を吸収しやすいというものがあります。CRは時間と共に、色が黄色っぽく変化していきます。特に喫煙されている方やコーヒー・紅茶など色の濃いものをよく召し上がる方は変色が早いと言われています。
前歯に詰めているCRは、変色すると目立ってしまうため、詰め直しが必要となります。
③ 大きな虫歯には、適さない
虫歯の大きさによって、CRが出来ない場合があります。
CRは強度がそこまで強くないため、詰める範囲が大きくなってしまうと、耐えることが出来ません。
したがって、大きな虫歯の場合は金属やセラミックの詰め物になってしまいます・・・。
4.まとめ
過去の歯科では、虫歯は大きく削って、金属を詰めて、厳しい歯は抜いて・・・でした。
その理由として、現在のような技術や材料が無かったからだと思います。
CRは現在、ものすごいスピードで日々進歩しています。より強度のある、より審美的なCRが様々なメーカーから発売されています。
たとえ虫歯が出来たとしても、最小限に削り、キレイに詰めることで、良い結果が得られると思います。
定期的にチェックし、小さいうちに虫歯を治すことで、歯を守ることが出来るのだと思います。
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