骨を着たインプラント。

2018.01.12

骨を着たインプラント。

こんにちは!!

先日ランニングしていたら、ふくらはぎがつってしまった、院長の小泉です。

そこから走ることが出来ず、歩いて帰りました・・・。寒かった・・・。

 

虫歯や歯周病で歯を失ってしまった時、治療法の一つとして「インプラント」があります。

インプラントは、歯を失った部分の骨に人工の根を埋め、それを土台にして歯を作るという治療法です。

したがって、インプラントにとって骨は非常に重要な要素です。

では、もしインプラントを入れる骨が足りなかった場合、諦めなければならないのか??

そんなことはありません。

今回は、インプラントに大切な骨のお話をいたします。

 

1.なぜインプラントに骨が必要なのか?

インプラントとは、大きく分けて3つのパーツから出来ています。

  1. フィクスチャー ・・・・・ アゴの骨に入る人工の根
  2. 上部構造 ・・・・・・・・ 噛む為の歯となる部分
  3. アバットメント ・・・・・ フィクスチャーと上部構造を繋げる部分

この3つ、どれも重要なのですが、その中でもフィクスチャーは最も重要だと言えます。なぜなら、土台となるフィクスチャーがしっかりしていないと、噛む事が出来ません。

では何故、フィクスチャーは骨の中で咬む力に耐えるくらい固定されるのでしょうか?

そこで出てくるのが、「骨」なのです。

フィクスチャーの表面には特殊な加工が施されており、骨と結合する性質があります。

フィクスチャー自体はチタン合金で出来ており、サンドブラスト(高圧力で細かい粒子をぶつける)や酸処理することにより表面(骨と接する部分)をザラザラにします。

そのザラザラの面に骨の細胞などが入り込み、骨を形成することでフィクスチャーは固定されます。

 

2.もしインプラントを入れる骨が少なかったら・・・?

インプラント、すなわちフィクスチャーをしっかり固定来るために、その周りを囲むようにしっかり骨があることが重要です。

しかし、常に骨がしっかりあるとは限りません。

歯を抜かなければならなくなった原因は様々です。大きな虫歯であったり、重度の歯周病であったり。その場合、歯の周りにある骨も失われていることが多くあります。また、歯を抜いた後も骨は吸収してしまいます。

 

したがって、歯を失った部分はインプラントを入れるのに十分な骨があることのほうが多いのです。

少ない骨の部分に、無理にインプラントを入れても良い結果を得ることは出来ません。

では、どうするのか?

骨の少ないところに、骨を作っていくのです。

 

3.骨を作って、しっかりインプラントを入れる!

歯を抜いた後、骨が少なくなってしまった場合、インプラントに必要な骨を作っていく治療法があります。

このことを骨造成と言います。専門的には、GBR(Guided Bone Regeneration 骨再生誘導術)と言います。

 

骨造成とは、骨の無いところへ人工の骨を置き、それを自身の骨に置き換えていくという治療法です。人工の骨は、血液と混ざることにより骨を作る細胞を誘導し、周りに自身の骨を形成していきます。場合によっては、人工の骨に他の部位から採取した自身の骨を混ぜて置いたりもします。

骨造成には、部位によって色々な方法があります。

上の奥歯の部分では、奥に広がる上顎洞と言われる副鼻腔(鼻の穴)に人工の骨を置き、インプラントを入れる高さを作ったりします。

 

また下の奥歯では、他の部分から自身の骨をブロックで採取し、足りない部分に移植したりします。

通常、骨造成した後は、骨がしっかり固まるまで数ヶ月間お待ち頂く事になります。骨がしっかり固まったのを確認した後、インプラントを埋めていきます。

 

4.まとめ

インプラントは近年、急速に技術が進歩しており、より患者さんの負担が少なく安全なシステムになってきています。

骨造成に使用する人工の骨も進歩しており、骨の再生が確実に出来るようになってきました。

骨が少なく、インプラントを諦めていた方、一度ご相談下さい。

もしかしたら、希望の光が見えてくるかもしれません。

私のダイエットに、光は見えません・・・。何故だ・・・?

 

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