オールセラミックの利点・欠点と選ばれる理由
2024.09.14こんにちは!東京都世田谷区代沢(三軒茶屋、下北沢の中間あたり)の歯医者 小泉デンタルクリニック
院長・歯科医師の小泉由一郎です。
オールセラミックの利点・欠点と選ばれる理由
歯科治療において、審美性と機能性を兼ね備えた治療方法として「オールセラミック」は多くの患者さんに選ばれています。本記事では、オールセラミックの利点や欠点、そしてなぜ多くの患者さんに選ばれているのかを詳しく解説します。
目次
1. オールセラミックとは?
2. オールセラミックの利点
3. オールセラミックの欠点
4. なぜオールセラミックが選ばれるのか?
5. 実際の治療期間や費用について
6. オールセラミックと他の治療方法の比較
1. オールセラミックとは?
オールセラミックとは、歯の修復に使用される材料の中でも、特に審美性が高く、見た目が天然の歯に非常に近いものです。これにより、前歯や目立つ部分の歯の修復に重宝されます。オールセラミックは金属を全く使用していないため、金属アレルギーの心配がなく、自然な透明感と色調をもたらします。
2. オールセラミックの利点
1. **高い審美性**
オールセラミックの最大の利点は、その審美性です。天然の歯に非常に近い色調と透明感を持ち、光の通し方も自然な歯とほぼ同じです。これにより、前歯などの目立つ部分に使用してもほとんど見分けがつきません。
2. **金属アレルギーがない**
金属を使用しないため、金属アレルギーのリスクがありません。これにより、敏感な体質の方でも安心して使用できます。
3. **生体適合性が高い**
セラミックは人体に対する生体適合性が非常に高く、歯や歯茎に優しい材料です。歯周病リスクも低減され、長期間にわたって安定した結果が期待できます。
4. **変色しにくい**
オールセラミックはコーヒーやタバコなどの染色物質に対しても変色しにくい特性を持っています。これにより、長期間にわたり美しい状態を保てます。
3. オールセラミックの欠点
1. **費用が高い**
オールセラミックは他の材料に比べて製造コストが高いため、治療費も高額になります。そのため、予算に余裕がない方にとっては選びにくい治療方法となることがあります。
2. **強度がやや低い**
金属を使用しないため、特に強力な咬合力がかかる部分にはしばしば不向きです。これにより、奥歯の修復には必要に応じて他の材料と組み合わせることが推奨されます。
3. **技術が必要**
オールセラミックの設定には高度な技術が要求されます。そのため、施術する歯科医師の腕によって仕上がりが大きく異なることがあります。信頼性の高い歯科医師を見つけることが重要です。
4. なぜオールセラミックが選ばれるのか?
1. **自然な見た目**
審美性が重視される現代において、オールセラミックの自然な見た目は非常に好まれます。特に前歯などの目立つ部分では、患者さんの満足度が非常に高いです。
2. **金属アレルギーの心配がない**
人体に優しい材料であることから、金属アレルギーのリスクがないことは、多くの患者さんにとって重要な選択基準となります。
3. **持続的な美しさ**
オールセラミックの変色しにくい特性は、長期間にわたり美しい状態を保てるため、多くの人に選ばれます。日常生活での手入れも比較的楽で、歯の見た目を気にする必要が少ないのも利点です。
5. 実際の治療期間や費用について
オールセラミックの治療は一般的には数回の通院で完了します。具体的には以下のような流れになります。
1. **初診と診断**
まずは初診で診断を行い、オールセラミックを使用するかどうかを決定します。この際には、歯の状態や患者さんの希望を考慮します。
2. **型取りと仮歯の装着**
次に、歯の型を取り、仮の歯を装着します。この仮歯で日常生活を送りながら、次の治療日まで待ちます。
3. **最終的なセラミッククラウンの装着**
最終的に作成されたセラミッククラウンを装着します。この際にも細かい調整がされ、しっかりとフィットするように確認されます。
費用に関しては、一本当たりの料金が一般的に10万円〜20万円程度ですが、クリニックや地域によっても異なります。治療期間はおおよそ1ヶ月前後が目安となりますが、個々のケースによって違いも出てきます。
6. オールセラミックと他の治療方法の比較
1. **メタルセラミックと比較して**
メタルセラミックは内部に金属コアを持ち、外部はセラミックで覆われるため、強度が高く奥歯の修復に適していますが、金属の透け感が気になることがあります。一方、オールセラミックは審美性に優れる反面、やや強度に欠ける部分があります。
2. **レジンと比較して**
レジンは費用が抑えられ、短期間で治療が完了する点が利点ですが、経年劣化や変色が気になることがあります。オールセラミックはその点で美しさを長期間維持できるのが強みです。
3. **ジルコニアと比較して**
ジルコニアも審美性が高く、非常に強力な材料ですが、オールセラミックの方がより自然な透明感を持ちます。ジルコニアもまた高額であるため、予算と相談しながら選択します。
まとめ
オールセラミックは高い審美性と生体適合性を備えた優れた治療方法で、多くの患者さんに選ばれています。しかし、その費用や強度の面での考慮が必要です。最良の選択をするためには、信頼できる歯科医師と十分に相談し、自分のニーズに合った治療方法を選ぶことが大切です。長期間にわたってきれいな歯を保つために、オールセラミックの治療を検討してみてはいかがでしょうか。